デカルト 方法序説
デカルトと言えば「実存主義」ですね
そうです、あの「我思うゆえに我あり(コギト・エルゴ・スム)」です
デカルトの方法論は、世の中の少しでも疑義を感じることは真理ではないと排除していくと、あらゆるすべての事柄が無くなってしまうけれど、すべてを偽として考えてもそのように考えているこの自分はあきらかに居る!これは真だと!
本書は1637年発行の「屈折光学、気象学、幾何学」についての大著における序説で、幼少のころから天才としてあらゆる学問を修めたデカルトの渾身の作のようです
序説が単独で現在にも重要な書となっているのは、デカルトの思索の方法がわかるからですが、意外と淡々と「コギト~」の部分が出てくるので何となく流してしまうと「実存主義」の始まりとはわかりにくいです、、
(1637年は、日本では徳川家光がいよいよその権勢を振るい鎖国政策を固めていく途中であり、キリシタン弾圧の象徴的な事件として島原の乱が起きています)
本書の訳は谷川多佳子氏によりますが平易な言葉を使っていてとても読みやすく結果デカルトの巨大さが我々のような普通の読み手にも伝わります